浴槽の栓

思ったことを言葉にして残す

わかりやすい文、うまい文

わかりやすくものを書く。実用書のようなもの。 うまくものを書く。いわゆる名著。 いずれか一つを選ぶ二択だと思う。 わかりやすくものを書くのは読む人の感覚めがけてストレートを投げるようなものだ。直接にものを指して、その必要性なりを訴える。 うま…

太陽

とおくからみたら 舞台をひとりじめする紅一点 みんながきみのことを好きで みんながきみのことをきらう 急に悲しみの名演技をみせて遠くへ行く 近くでみると ひとりでぽつねんと まっくらの中に佇んでいる まわりとちがう自分を羞じらいながら 煌々とした強…

訳書の鑑賞について

翻訳。 ドイツ文学を読むのに独語を学んだりする。それは結構なんだが、独語を学ばないとドイツ文学を「味わえない」っていう人もいてそれは何か違う感じがする。 訳者には訳者なりの解釈があってその上で訳す。 ピンクフロイドのアルバム「Atom Heart Mothe…

永遠を見た男

えいえんをみたおとこがいて みみを切って、口をふさいだ えいえんをきいたおとこがいて 口をふさいで、目をつぶした えいえんを言ったおとこがいて 目をつぶして、みみを切った なにもみてない

「ひとりぼっち惑星」という新しいSNS

数日前から話題沸騰のアプリ「ひとりぼっち惑星」は新しいコミュニケーションの形を示しているのかもしれない。 このアプリは、放置して一定量ポイントを貯めるとユーザー同士、ランダムで文通を送ることができるものだ。 似た種のアプリにメッセージボトル…

気づく

道を歩きながら 突然僕は止まって ペンを走らせながら 走るペンが止まって 水色の球が割れた! 水色の球が割れた! 割れた欠片をじっと見てると 世界は急にひっくり返った

無題

今のぼくに わからない世界がいっぱいあると それが水になって ぼくは泳いでいける 今のぼくに 仲のいい人がいっぱいいると それが体をつくって ぼくは歩いていける そういうわけで 今日はつかれるまで泳ごう 今日はつかれるまで歩こう

本当にバリアフリーな駅

いつの間にか家に帰ってくるまでが1日と思うようになって、そのような感覚で1日の終わりを目下にしため息をついて、電池の切れたiPhoneへの呪詛を唱えつつ新幹線を待っていた。 ぼうっと前を見ながら数分くらいすると、棒を持った、丸いサラリーマンのような…

身動きが取れない

現在温めているのはコミュ力の話文体の話学問の話CDアルバムのこと一つ目ではコミュ力を養うことはほかの言語学ぶようにやればいいんじゃないかというようなことを書くつもり。二つ目は、文体が与える印象は割と大きくて、SNSの面白さはそこにあるんじゃない…

ロボットは人を快楽に運べるのか

知り合いがデートに行くと言って、生放送でその作法を相談しているのを見た。その人は何回かそういう経験をしたことがあるようだがそれでも不安なのだろう。ただ、誰が相手かもわからない状態で、また相手の性質も知らない状態でどのような助言をしても効く…

蓄えて太っていくこと

知識を蓄えていくこと=世界を狭くしていくことである。とうぜん物理的に世界が狭くなった、広くなったというようなことはないが、それでも世界は子供の時より今狭くなっているように思えないか。5歳の頃、自分の通ってる幼稚園の中を歩き回るだけでも1日じ…

Pink Floyd-狂気

不朽の名作と呼ばれる物が、本にしろ音楽にしろあるわけだが、そういうものを楽しむには少しそれができた時代に立ち返る必要があると思う。ピンクフロイドは「プログレ五大バンド」の一つとして知られるが、その音楽性は他の四つと比べていまいち掴みづらか…

CDと産業音楽

CDやiPodは音楽のあり方をある面で変えたと思う。CD以前には音楽はレコードという形で聞かれていたわけだが、レコードとCDには音質だけではない差異がある。それは「トラック」という概念である。むろんレコード時代にも一曲目、二曲目...という曲の区分はあ…

新幹線という時間

30分。新幹線に乗って仙台まで行く時間は短い。家から駅へ、駅から校舎へ行く時間は合わせても到底これに及ばないがそちらの方が長く感じることが多い。休みは短く、働く時間は長い。この30分の短さを克服し平等な時間にしてやろうと考えるとこの時間を忙し…